No.17 果汁のじゅうとジュースのジュー
「ずるずる」と「じゅるじゅる」を並べると汁気のあるものを連想する。
汁を音読みすると「じゅう」。
juice[ジュース]の「じゅう」ではないかと思う。
juiceは、「果物や野菜の100%ジュース」のことだが、果物や野菜に限らず、肉汁のことも言う。
肉汁は英語でmeat juice。
そのまんま。
juicy steakとは肉汁たっぷりのステーキのこと。
もしかすると「つぼ」や「水差し」、「ジョッキ」のjugの[j]も水気を表しているかもしれない。
mug[マグ]「マグカップ」と似ているが、共通するuの文字は器の形だろうな。
cup「カップ」の文字にも見て取れる。
gやpは握るところのカタチかな。
gripで握るというから面白いな。
gもpも入っているものな。
No.16 降る・・溢れるほどに満タン
full[フル]「いっぱいの、豊富な、十分の、おなかがいっぱいの」は、
本来は水がいっぱいであることを示すそうだ。
いっぱい雨が「降る」ような、そして、水量が「増える」ようなそんな語感がある。
お腹がいっぱいになると、お腹が張る・・・fullになる、そうも思える。
容器に水をいっぱい注ぐとついには「溢れる」が、溢れた感じが出ている英語がaffluent[アフルエント]「裕福な、豊富な」。水が流れ込んで来たことに由来する。
名詞形はaffluence。
流れると言えばflow[フロウ]「流れる、流れ」。
水にゆらゆらしているのはfloat[フロウト]「浮かぶ、漂う、浮き」。
言葉が流れるような感じはfluent[フルーエント]「流ちょうな、能弁な」。
副詞はfluently「流ちょうに、弁舌さわやかに」。
溢れ出るほど水が流れると「洪水」。
英語ではflood[フラッド]という。
体の中を勢いよく流れているのはblood「血」。
話を最初に戻そう。
水がいっぱいの感じはfull。
容器をいっぱいにするのはfill「満たす、入れる、いっぱいに占める」。
これら2つの単語を合体するとfulfill。
「(義務や約束などを)果たす、実行する、(望みなどを)実現する」という意味だが、そうすると・・・心が満たされる!
今回は溢れるように書いた。
満足(^_^)
★追記
水を勢いよく流したり、流れたりする様子はflush[フラッシュ]。
(血が顔に勢いよく流れて)顔が赤くなることも示す。
No.15 奇跡はみるみる起こるだろう
mir[ミル]は日本語の「見る」そのもの。
miracle[ミラクル]「奇跡」は驚き見入るもの。
mirror[ミラー]「鏡、(鏡のように)映す」は見入るもの。
mirage[ミラージュ]「蜃気楼、妄想」は驚いて見るもの。
admire[アドマイア]「賞賛」は見とれるもの。
それでは最後に英語の言霊。
Miracles will occur[オカー] very quickly. 「奇跡はみるみる起こるだろう。」
※occurをhappenにしても同じ意味だけど、occurは「起こる」に似ているでしょ。
No.14 メロンはリンゴ???
英語のmelonの語源はギリシャ語のmelopepon[メーロペポーン]。
メロンパンナちゃんと彼女のメロメロパンチを彷彿とさせる発音。
melopeponは中世ラテンで省略されてmelonに、フランス語に入ってmelon、ついでに英語でもmelonとなったようだ。
そして、melonは並べかえるとlemon。
うん、実に、まぎらわしい。
lemonは日本では爽やかなイメージだが、英語では欠陥品を表す。
魅力のない女性をShe is a lemon.と言い、反対に、若くてかわいい女性はShe is a peach.という。
そうそう、melodramaのメロは、メロメロにするのメロではなく、ギリシャ語で歌を表すmelosに由来するのだとか。
あ、そうか、melody[メロディ]って、こっから来てるのか。
No.13 男は「ヒー」で女は「シー」。
男の子が「ヒー」と叫んで、女の子が「シー」となだめる。
・・・これは、男性を表すhe「彼は」と女性を表すshe「彼女は」を用いた言葉遊び(親父ギャグとも言う)。
さてさて、「彼ヒ」は、明治時代のある小説家が、he[ヒー]への当て字として使われたという説がある。
彼女は「彼の女」で「彼女」になったのだとか。
う~ん…それはどうかと思う。
「彼」に対する一文字の漢字をあてたらよかったのに。
だが、「姉シ」がそれに似ていると言えば言える。なぜなら[シ]と読んで、女性への敬称を表すから。つまりshe。
まとめよう。
男性はheで女性はshe。
だから、Is the child he or she? 「その子は男の子、それとも女の子?」という使われ方もある。
No.12 泳ぐの速っ!
一寸先は・・・光!と感じる人生は幸せだ。
「寸」は「少し、わずか、短い」などの意味をもつ。
「寸前」は「少し前」、「寸時」は「すぐに」を表す。
英語のsoon[スーン]「すぐに、間もなく」にと非常に似ている。
「す」はすばしこいの「す」でもあるが、speed「速度、促進する」、speedy「速い、速(すみ)やかな」やswift「迅速な」の語感にぴったりだ。
ガリバー旅行記の作者、スイフトは、「速っ」という名前だったというわけ。
スイスイの「スイ」と水の「すい」を併せ持つ英単語はswim「泳ぐ」、swimming「水泳」。
swan「白鳥」はすーっと水面を移動する感じがするものな。
※追記
ほうきやブラシでさっさと掃くことをsweepという。
このイメージが広がって「さっと押し流すこと」や「さっと動かすこと」も表す。
sweeperは掃除人、掃除機の他にサッカーのゴールキーパーの前で守る選手のことも言う。
No.11 波の動きのMとW
水兵さん、水平線、水葬・・・の水は海のことだとわかる。
水の「み」と海の「み」は同じだろう。
そして、水・海を表す「み」と英語のmが同じものを表す単語もある。
marine「海の」やmariner「水兵、船員」のmである。
波の「み」も水の「み」と同じかもしれない。
「波」は英語でwaveで、「揺れる」という意味も併せ持つ。
mもwも水面の波の動きを表しているかのようだ。
水に関するwの単語は、他に、water「水」、wet「濡れた」。
washは「洗う、洗濯」の意味だが、バシャバシャの音に似ているような気もする。
ちなみに、「水などがバシャバシャ音を立てる」ことはswashと言う。